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NetBSDとシングルユーザーモード

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NetBSDのインストールと運用/NetBSD/i386 6.1.x編

NetBSDとシングルユーザーモード

NetBSDとシングルユーザーモード

 NetBSDを起動すると、標準メニューが表示され、インストール直後の初回起動時、または、明示的に[2. Boot single user](シングルユーザーモード)を選択して起動すると起動メッセージが流れた後、一時停止し、[Enter]を押すと/bin/shプロンプトに入ります。

 シングルユーザーモードは、システム管理者用であり、この状態で仮に他のユーザーがログインしようとしても拒否されます。

 個人のマシンでも、このモードが有用なケースがあるので覚えておいて損はありません。

 尚、安全のため、ルートディレクトリ[/]は、読み取り専用となっています。

# mount -u -w /

 書き込み・更新ができるようにするためには、ルートディレクトリ[/]を[-u]、[-w]オプション付きでマウントします。

# vi /etc/rc.conf
...
rc_configured=yes
...
#

 NetBSDインストール直後の場合には、/etc/rc.confファイル内の[rc_configured]行があれば、値を[=YES]、なければ、[rc_configured=YES]を追記しておくと何もなければ、次回からマルチユーザーモードで起動した場合、シングルユーザーモードに落ちることはなくなります。

# exit
...
login:
 
(または、)
# reboot
 
(または、)
# shutdown -h now
 
(など)

 シングルユーザーモードで[exit]とすれば、起動メッセージが流れた後、[login:]プロンプトが表示されますし、[reboot]すれば、再起動、[shutdown -h now]とすればシャットダウンします。

テキストエディタ

 尚、NetBSDシステム標準のテキストエディタは、ラインエディタedとedの子孫にあたるフルスクリーンエディタviですが、もちろん後でemacsをインストールすることもでき、viやemacsはログインシェル上ではラインエディタとしても機能します。

基本的なコマンドや操作

 NetBSDに限らず、BSD*/PC-UNIX/LinuxといったUNIX系システムを利用する際には、少なくとも以下のような基本的なコマンドや操作はできることが前提と言えるでしょう。

マニュアル参照

 ログイン後にNetBSDシステムやインストールしたパッケージのコマンド、設定ファイルなどについての情報を得たい場合は、今時インターネットで調べるという方法もありますが、ネットワークにつながっていない場合でも使えるmanや各コマンドにおけるhelp(-h/--help...etc.)が役立ちますし、これをベースに調べるのがベターでしょう。

 尚、NetBSDにインストール済みのパッケージの情報を見たい場合には、pkg_infoコマンドを使うとよいでしょう。

キーボード設定一例

# wsconsctl -w encoding=jp

 既にシステムを利用中で初期設定が完了している状況において何らかの理由でシングルユーザーモードを立ち上げたといったようなケースなどでログインシェルにおいて日本語キーボードになっていない場合、[wsconsctl -w encoding=jp]とすれば、日本語キーボードを利用可能な状態にすることができます。

 尚、ウィンドウマネージャやデスクトップ環境においては、別途、xorg.confファイルなどの編集を要します。

日本語キーボードと英語キーボードの対応一例

キーボード
文字日本語英語
::shift + ;
=shift + [ =-ほ ]^ [ ~へ ]
+shift + [ +;れ]shift + [ ^~へ ]
'shift + [ '7ゃや ]半角/全角(漢字)
(shift + [ (8ゅゆ ]shift + [ )9ょよ ]
)shift + [ )9ょよ ]shift + [ 0をわ ]
[[ [「。 ][ `@ ]
]shift + [ }」]む ][ [「。 ]
{shift + [ {「[。 ]shift + [ `@ ]
}shift + [ }」]む ]shift + [ {「[。 ]

 仮に英語キーボードしか使えないという状況があった場合、一時的ながらも不便なので、ちょっと見づらいですが、その対応一例を挙げておきます。

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