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Debian Buster 10.2で無線LANに苦戦・解決

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Debian Buster 10.2で無線LANに苦戦・解決

Debian Buster 10.2で無線LANに苦戦・解決

2019/11/24

 先日、うっかりミスから壊れたパッケージ管理の復旧に成功したものの、本当にそうなのか、再確認しようと思ったらトチってStretchからアップグレードしてあったBusterですが、結局、新たにDebian Buster 10.2をインストールすることに...。

 時代はISOイメージをローカルで作る方向になっていたらしく、xorrisoにたどり着くまでに時間がかかったり、デスクトップ環境にCinammonを入れるつもりが、(これも好きだから良いけど)MATEを入れ、あとでCinammonを追加インストールしたり、自身のこのサイトのページを確認しなかったためにハマったことがいくつかあったりはしたものの、それ以後は、各種設定もほぼ順調に片付き、日常を取り戻しました。

 が、普段、メインのノートPC/Debianは、デスク上では、有線LAN/無線LAN同時使用なので、しばし、無線LANが自動的につながっていないことに気づかなかったのでした。

 Debianでの無線LANにおいては、タスクトレイにあるNetwork Managerから接続したこともあれば、/etc/network/interfacesを編集したり、CLIでwpa_supplicantコマンド、続いてdhclient(dhcpcd)コマンドでDHCPに接続したりもしていました。

 今回、気づいてからCinnamonデスクトップ上で接続を試みたわけですが、Network Managerでは、以前できた方法が、なぜか使えない、無線LANデバイス(概してSSIDに設定のもの)が見つからなかったり、CLIでつながったと思ったら、pingを打つとping成功後に即切断されるなど苦戦を強いられました。

解決

 結果、Debian Buster 10.2のCinnamonデスクトップ上のNetwork Managerだと[ネットワークの設定]-[非表示のネットワークに接続(C)]を押しても無反応だったことが原因で、幸いにも間違えて入れたMATEデスクトップのNetwork Managerの[非表示のネットワークに接続(C)]からなら新規登録、マシンを再起動しても自動で無線LAN接続でき、解決しました。

2019/11/26

 が、Cinnamonで再発、ログアウトしてMATEに再ログインするとあっさりつながります。

 ごにょごにょやるとCinnamonでもつながることもありますが、タスクバーから直で参照できる一覧にはない一方で設定リストにはチェックマークもついたSSIDが表示され、「接続中」となっていたりするものの、実はつながっていないという...。

 やはり、Debian Buster 10.2のCinnamonにおけるNetwork Managerのバグのようです。

 あ、IDEによってパッケージが異なる?-gnomeはラッパ?なのか、MATEは、network-manager-gnome、Cinnamonはどうやらnetwork-managerっぽいです。

 そんなこんなしていたら、たった今まで接続できていたsshが通らなくなり、pingは通る、インターネットもできる状況、LANケーブルを外す、つまり、内蔵無線LANのみにするとpingも通らず、ネットもつながらないものの、ログアウトしてMATEで再ログインするとなんの問題もなく、正常になりました。

 このCinnamon上のNetwork Managerでの現象は、reinstallやpurge後、installしても同様でした。

 実は、結構てんやわんやして光ONUやスイッチングハブ、無線LANルータか?とかパケットか?とWiresharkを起動してみたりもしました...。

 が、ノートPC/Debian、ラズパイスマートスピーカー、ラズパイサーバ、ラズパイパソコンがある中、sshdが止まってるかも?というこでノートPCからダメならラズパイパソコンから...と思ったら、ノート含む全機にSSHが通り、結局、ノートPC、Debian、MATEのNetwork Manager(network-manager-gnomeパッケージ)は大丈夫だから、やっぱり、Cinnamonというか、Network Manger(network-managerパッケージ)で確定と考えてよいでしょう。

 尚、このBusterは、冒頭の通り、数日前、改めてインストールすることになり、公式サイトからDebian Buster 10.2 amd64 netinstのISOイメージ(生成前)をダウンロード、xorrisoで生成したISOイメージによりisoブートしてインストールしたものですが、前述の通り、Busterインストール時はMATEを、インストール後にCinnamonをインストールしました。

 再インストール前もBusterでCinnamonを常用、ここ最近は、LANケーブルを外して使うことが多かったので無線LANは、トラブルもなく正常につながっていたのは確かです。

 Debianのバグ報告はどこで確認できるんだろ...うわっ調べたら、結構ハードル高そう...もし、未報告な事象なら、どなたかよろしくおねがいします...。

 と思ったら、数年前にもMATEやCinnamon本家のLinux Mintで同じような事象があったようですね...。

debian:~$ sudo apt -y install task-japanese-kde-desktop task-gnome-desktop task-lxde-desktop task-xfce-desktop
debian:~$ sudo apt -y install openbox-kde-session openbox-gnome-session gnome-session
debian:~$

 あっ、検証がてらKDE、GNOME、Xfce、LXDEも入れてみた(LXQt忘れた...)ところ、これら全て正常に無線LANで接続でき、なぜか、Cinnamon上のNetwork Managerの不具合もなくなり、Cinnamonにおいても正常に無線LAN接続できるようになってました

 尚、KDEとGNOMEについては、それぞれセッションパッケージを追加しないとディスプレイマネージャ/ログインマネージャに登録されませんでした( = /usr/share/xsessions/以下に該当する*.desktopファイルがありませんでした)。

 と言ってもGNOMEについては、これにより、[GNOME]、[GNOME on Xorg]、[GNOME/Openbox]がログインマネージャに追加されるも、なぜか[GNOME/Openbox]については、ログインを試みても起動せず、ログインマネージャに戻ってしまいました。

 ちなみにKDEについては、[KDE/Openbox]、[Plasma]が追加され、ともにログインできました。

 蛇足ですが、当初、デフォルトのlightdmでは未対応なのか?と思い、gdm3、lxdmを入れてgdm3に変更してみたのですが、勘違いでした。

 以前も使ったことのあるgdm3ですが、[サインイン]ボタン左の[歯車マーク]でデスクトップを選択することに気づくまで戸惑いました。

 ただ、このとき、インストール時点やディスプレイマネージャが複数ある場合、sudo dpkg-reconfigure lightdmなどで切替可能かと思いきや、再起動してみると変わっておらず。

 systemctlでstatusを確認すると1つだけ有効になっているものの、それを止めてしまったり、止めずに他をstartさせるとOS自体は機能はしているようですが、画面がフリーズしました。

 結果、GRUBメニューからrecoveryモード(CLI)で起動、途中止まったように見える場合、[Enter]してrootパスワードでログイン、その状態では複数のディスプレイマネージャいずれもactiveにはなっていない(Active:inactive(dead)になっている)ため、任意の1つをsystemctl startすることで機能するようになるといった事象がありました。

 結果、あまりスッキリはしませんが、CinnamonのNetwork Managerの不安定動作については、task-cinnamon-desktopのインストールだけでは不足するものがあったといういことなのか、MATE以外のどれが効いたのかは不明も各種デスクトップ環境を追加インストールしたところ、解決ということに。

2019/11/28

 無線LANの件は、解決したのですが、その中で発生していた直前まで普通にできていたのに突然ノートPCからssh接続できない事象が再発、これについては、無線LANとは関係なかった模様です。

 相変わらずラズパイパソコンからは、他のラズパイやノートPCにもssh接続できるので。

 ただ、何れにしてもネットワーク系...Debianをクリーンインストールしてからなのは、偶然か、必然か...。

 結果、この症状は、マシンを再起動してみたら直りました。

 本件、デスクトップとの関係があるのかと思い、ログアウトしてみたところ、ssh(d) agentが起動中とのことでps aux | grep sshで確認、killしてその時は良かったものの、別のデスクトップに切り替えるべく、ログアウトする際にも表示されるも今度はプロセスが存在せず、強制ログアウトをすることに。

 また、先日、インストールした際には起動したxfceセッションが、先日のGNOME/Openboxと同様の状況で起動しなくなっていました。(少なくともCinnamon/MATE/Plasma/LXDEは起動しました。)

2019/11/30

 解決したはずのDebian Buster Cinnamon上におけるNetwork Managerでの無線LAN、何かの拍子につながらなくなりましたが、ログアウト・ログインすることで同じくCinnamonでも無線LANがつながるようになるという状況になりました。

2019/12/13

 落ち着きを取り戻したのか?なぜか、解決、Debian Buster Cinnamonでも無線LANも普通につながるようになっています。

備考

 もともと入っていたBusterは、Stretchからアップグレードしていたため、無線LAN設定も何もする必要なく自動接続できていたと思います。

 ただ、そもそも対応するファームウェアが入っていて他のマシンでも正常動作しているwpa_supplicant.confがあれば、PCを起動した時点でNetwork Managerでも自動接続された状態になっていたような、そうでなくともDebianで無線LANの要領で設定、自動起動できたはずなのですが...。

 また、これは定かではないのですが、今回、/etc/network/interfacesで無線LANインタフェースを定義するとNetwork Manager側では、「管理できません」とか「管理していません」、interfacesの定義を無効にしてsudo system networkmanager restartでNetwork Manager上に無線LAN情報が出てくるなどこれらの間が排他的関係になることを初めて知りましたが、以前からこうだったのでしょうか...?

 これまた、蛇足ですが、行きがかり上変えたログインマネージャgdmによるログイン時、ノートPCのタッチパッドを有効にする方法を発見、マウスでポイントしてからでないと(フォーカスがあるだけでは)ダメで微妙ではありますが、おかげでタッチパッドを使うことができるようになりました。

[追記:2023/06/25]

 Debian bullseye、bookworm、Raspberry Pi OS bullseyeにおいて/etc/intefaces(/etc/intefaces.d以下)や/etc/dhcpcd.confファイル上の設定不備で、有線LAN・無線LANの両方、または、何れかで通信不良が起きる、場合によりNetworkManager上で[有線 管理対象外]となるケースもあったりといった事象に遭遇しましたが、Debian bullseye/bookwormでネットワーク設定できました。

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